/特訓が効くか否かはさておき、この結果は何を表しているでしょう。

国語が苦手な子は、問題文の中に意味の分からない言葉が多すぎて、説明(論説)文が何を言っているか分からないのです。つまり、文章が言っている「理屈(話の筋道)」を考えるところまで、全然行けていないのです。

合判模試が終わって塾がやるのはせいぜい単純な答え合わせだけ、塾によってはそれさえもやることがありません。ちゃんとした復習をやっていれば、少なくとも同じ漢字の読み書きを間違える筈がないでしょう。

問題文の「読み込み」や「漢字練習」をしない代わりに、勉強するのはテクニック的な事ばかりです。

繰り返しになりますが、テクニックとは、

・まず何について書かれた文章なのかを掴め

・一気に読み進むのではなく、段落ごとに「中心文」を探せ

・段落と段落の繋がりを確認せよ

・選択問題の不正解の5パターンを記憶せよ、それ以外が正解

・結論の一文を特定せよ

考えてみれば、こんな事だけをやっていて、読解力が身につく筈はないのです。

合判模試を毎週のように一年も二年も場合によっては三年もやり続け、意味が取れない文章を山のように読んでも、「しっかりした読み込み」をしないのでは、全く時間の無駄になるばかりです。

要するに、子どものニーズに合わないことを詰め込んでいるからです。

これでは、読解力が付かないのは、むしろ当然と言わねばなりません。

説明(論説)文では、物語文のように「想像の世界」や「感性の世界」が小さい分、言葉の意味を前後関係から推測するのがかえって難しいことは、前回、指摘したとおりです。逆に言えば、説明(論説)文こそ言葉の意味を理解させ記憶させる必要があるのです。

これが、語彙(ゴイ:その子が理解し記憶して使える言葉の総量)を増やすという事です。

説明(論説)文の読解に強くなるには、「言葉の意味を教え込むこと」が第一原則です。

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次回は、言葉の意味に関連して「熟語」「言い回し」「漢字の覚え方」等に触れていきます。

つづく

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